売掛金未入金管理の時に使える交渉テクニックとは

■未入金管理の基本は“期限を切ること”

 

未入金先へ連絡をとって、まず何をするかといえば、

 

1.未入金理由を尋ねる

2.支払期限を切る

 

この2つです。

 

とても簡単に思えるのですが、もともと交渉の得意でない人に任せている場合には注意が必要です。

 

例えば、

 

Aさん:「すいません。まだ御社からの入金を確認できないのですが、どうなっていますでしょうか..。」

 

Bさん:「あ~すいません。ちょっと忘れてしまいました。すぐにお支払いしますので。」

 

Aさん:「そうですか。ではよろしくお願いします。」

 

こんなことがよくあります。

 

交渉が得意な人からすれば、“期限を切る”ことは当たり前のことですが、そもそも、当たり前でない人がいることを再認識しなければなりません。

 

このような人の場合、「すぐにお支払いします」という言葉を聞いて安心してしまっている傾向が強いようです。

 

取引先やそこの担当者が“まとも”であればいいのですが、そうでないと、いつまで経っても入金がなく、上司が未入金に気づいて、未入金管理をしているAさんに状況を尋ねると・・

 

「いえ、すぐに支払うと言っていたのですが・・。」

 

のようなことになるのです。

 

期限を切ることで、相手だけでなく自社の中でも、次に交渉しなければいけないタイミングを明確にすることができます。

 

■“期限を切る”にもやり方がある

 

回収交渉の基本は“期限を切る”ということですが、この期限の切り方にも、正しい方法と正しくない方法があります。

 

早速トーク事例を見てみましょう。

 

Aさん:「すいません。まだ御社からの入金を確認できないのですが、どうなっていますでしょうか..。」

 

Bさん:「あ~すいません。ちょっと忘れてしまいました。すぐにお支払いしますので。」

 

Aさん:「では、今月中には払っていただけますか?」

 

Bさん:「わかりました。すいません。」

 

Aさん:「それではよろしくお願いします。」

 

Aさんは、支払期日を切れたことに満足しているかもしれませんが、“自分から期限を提示”したことで、もしかしたら損をしているかもしれません。

 

なぜなら、Bさんからしたら、それこそ10日待ってもらえれば助かると思っていたのに、思いもよらずAさんから今月中と言われ、心の中では小躍りしていたかもしれないからです。

 

これが積もり積もれば、大きく資金繰りに影響してくることになるのです。

 

■“後出しジャンケン”交渉術とは・・

 

本来Aさんは、支払を待ってあげるという、相手に譲歩してあげる立場の人ですから、上記の事例とは逆に、相手から期限を聞いて、それから考えるべきなのです。

 

早速トーク事例を見てみましょう。

 

Aさん:「すいません。まだ御社からの入金を確認できないのですが、どうなっていますでしょうか..。」

 

Bさん:「あ~すいません。すっかり忘れてしまいました。すぐにお支払いしますので。」

 

Aさん:「それはいつ頃に払っていただけますか?」

 

Bさん:「できれば、来月末頃でお願いしたいのですが・・。」

 

Aさん:「それは困りましたね。」

 

Bさん:「そうですか・・。逆にいつ頃までなら・。」

 

Aさん:「それは御社の方から示していただかないと。」

 

Bさん:「・・・。(仕方ない、これで取引ができなくなっても困るしな)それでは、今月末までにお支払できればと思います。」

 

Aさん:「わかりました。これは例外ですが、今回はなんとか上司を説得してみたいと思います。」

 

このように、相手が出してきた条件を聞いてから態度を決めるのです。つまり、“後出しジャンケン”での交渉ということです。

 

希望する条件に合わなければ、

 

「それは困りましたね」

「もっと早くなりませんか?」

「そんなに資金繰りが厳しいのですか?」

 

とか、他にも、

 

「すいません。通常の入金日から1カ月を超える場合は、私の判断ではご返答できないものですから、また追って上司の方からご連絡させていただきます。」

 

のようなルールを作っておくなどして、“牽制”します。

 

こうして条件交渉を繰り返し、当初から希望していた条件か、それよりもよくなってから条件を飲めば良いのです。

 

■経営者と社員の考え方のギャップ

 

そもそも、なぜこのようなテクニックまで駆使して入金管理を行っていかなければならないのでしょうか。

 

それは、入金管理を疎かにしていると、会社の資金繰りが悪くなってしまうからに他なりません。

 

払うものは払うのに、本来入ってくるべき入金が遅くなれば、当然会社からお金は減っていきます。

 

しかし、入金管理を行う営業マンや回収担当者は、会社全体の資金繰りを見えていないことが多いですから、経営者と同じ感覚で問題を捉えているかといえば、そんなことはありません。

 

会社がやれというから入金管理をしている、そんな感覚の人も多いのです。

 

この経営者と回収を担当する人との間にあるギャップこそが、未入金管理における根本的な問題といえます。

 

 

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