”少額訴訟”を知ろう

春から就職、進学など新生活を始める人は多いでしょう。

一人暮らしのための部屋の賃貸や自動車通勤は、時にお金のトラブルの原因になることも・・・

マンションの敷金や交通事故の修理代などを取り戻したいときに、少ない費用と時間で解決を目指せる”少額訴訟”という制度を知っておくと便利です。

 

事例1

愛媛県に住む自営業の女性(51)の場合

「交通事故の修理代7万円を払ってもらえた」

 

事例2

静岡県に住む自営業の男性(63)の場合

「宿泊施設を経営しており、キャンセル料を払わず誠意を感じられないお客に過去3回、計8万円弱を払ってもらえた」

 

少額訴訟制度でお金を取り戻せた人の実例です。

比較的使いやすいにもかかわらず、耳慣れないこの制度の仕組みを勉強しましょう。

 

少額訴訟が対象とできるのは、60万円以下の金銭の請求。

各地の簡易裁判所に訴えると、原則として1回の審理だけで判決が出る。

全国で年間2万件強の申し立てがあります。

 

手数料は訴えの額によるが、訴えられる金額の上限の60万円でも6,000円。このほか数千円の郵便代がかかるだけです。

弁護士や司法書士などに代理人を頼むこともできるが、仕組みが簡単なので法律知識が無い人でも自分で手続きが可能です。

実際、少額訴訟の大半は本人が自分で行っています。

 

 

少額訴訟の流れ

少額訴訟に向いているのは?

 

①60万円以下のお金の請求

②すぐに裁判資料を準備できる

③内容が複雑すぎない

 

貸したお金が戻らない・・

 交通事故の損害賠償請求をしたい・・

  敷金を返してほしい・・

   売買代金を払ってほしい・・

債権・売掛金の回収

お金のトラブル解決に

まず①「60万円以下のお金の請求」は絶対条件。

証拠書類がそろっていたり、証人に審理の日に出席してもらえたりする②の「すぐに裁判資料を準備できる」、

③の「内容が複雑すぎない」ことも大切です。

 

冒頭の愛媛の女性は事故現場の目撃者に証言してもらえ、

静岡の男性のケースでは宿泊確認書などの証拠書類があったそうです。

 

訴えを起こせるのは、基本は被告が住んでいる場所を管轄する簡易裁判所ですが、案件によっても異なりますので、まずは最寄の簡易裁判所に尋ねてください。

法テラスのコールセンター(0570-078374)でも少額訴訟制度の概要や相談窓口を案内してくれます。

 

”訴状を自分で書くのは無理”だと思いがちですが、少額訴訟では「貸金」「売買代金」「敷金返還」「給与支払い」などよくある案件なら、簡易裁判所にひな型の用紙があります。

相談窓口で書き方などを教えてくれる所も多いです。

用紙は裁判所のウェブサイトの中で「少額訴訟」のコーナーからもダウンロードできます。

 

訴状を出すと訴えの対象である人(被告)に送られ、

被告は事情説明のための答弁書を簡易裁判所に提出する。

こうした手続きを経て、訴状を出してから1~2ヶ月後には審理が開かれる。

原則その日のうちに判決が出るが、和解を勧められるケースも多いようです。

 

少額訴訟の審理は原則傍聴可能です。

法衣ではなく普通の背広姿の裁判官が、原告や被告などと同じ丸いテーブルを囲んで話し合う。

普通の裁判のようないかめしさはなく、余計な緊張はしなくてすみます。

 

 

 

債権・売掛金の回収

うまく使えばトラブル解決に役立つ制度だが、注意点もあります。

あくまでお金の請求が対象なので、住居やモノの引き渡しなどを求める訴えには使えません。

 

さらに少額訴訟では判決などが不満でも上級裁判所へは控訴できず、その簡易裁判所に異議申し立てができるだけなのです。同じ簡易裁判所なので、結論はひっくり返らないことが多いようです。

 

つまり、はっきりとした証拠がないまま少額訴訟に持ち込んでも、1度の審理だけで不利な判決が出て終了となるかもしれません。

少額訴訟に踏み切るかどうか迷ったら、各地の司法書士会の相談センターで無料相談を受け付けているところも多いです。

 

また、被告の考えで”少額訴訟から通常訴訟に変更することを申し出られる”ため、被告が争う姿勢なら通常の訴訟になってしまう場合もあります。

 

逆に、突然自分が少額訴訟の被告になった場合はどうでしょうか?「単なる言いがかり」と何もせず放置しておくと、相手側の言い分がそのまま認められてしまいます。

もし訴えられたら裁判でもきちんと自分の言い分を述べることが大事です。

 

債権・売掛金の回収


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